深山飯盛寺
飯盛山中腹の景勝地にたつ飯盛寺は、縁起によると、文和年中(1352から1356)に、後光厳院の勅願所として建立され、七堂伽藍と12坊を擁した寺院でした。文明16年(1484)火災に遭い、本堂・塔頭・什物すべて焼失したと伝えられています。
今残る本堂は、延徳元年(1489)に建立されたことが、平成10年の解体修理によって判明しました。
自然石の石垣積基壇にたつ本堂は、間口13.66m(五間)、奥行き12.88m(五間)の広さです。
単層、寄棟造、妻入、桟瓦葺(旧は茅葺で近代に改造した)、四方切目縁の五間堂で、各部の基調は和様を主とし向拝を後設しています。
本堂(室町時代中期)は国指定 重要文化財となっています。
駐車場 参拝者は無料(拝観料400円)、それ以外の方は300円となっております。
深山飯盛寺のカタログ
国宝 本堂
飯盛山中腹に建つ飯盛寺は、文和年中(14世紀中期)後光厳帝勅願再興のあと、文明16年(1484)に回禄、同18年円満院二品親王の再建を伝えるが、本堂内に遺存した多数の寄進札が同年に集中するところから、その再建の史実が裏付けされている。
自然石の石垣積基壇に建つ本堂は、桁行13.66m(五間)、梁間12.88m(五間)。単層、寄棟造、妻入、茅葺、四方切目縁の五間堂で、各部の基調は和様を主とし向拝を後設する。
この本堂は、その造営年次において羽賀寺本堂に続き、神宮寺本堂に先立つ当地方中世建築の貴重な遺構で、また、その平面も良く似ているが、前掲両本堂とも外陣奥行が二間で、外陣両側面から一間入った位置に柱をたてる古制に対し、当本堂では中世末の一般的構架法から外陣廻りの柱を抜き、虹梁上の組物で隅木を受け母屋通りの桁を支えるため、外陣奥行が一間半という違いがある。
また、内陣の方三間は変らないが、両本堂の入母屋造平入に対し、寄棟造妻入という形式と、葺材の相違からこの堂の外観は著しく小さく見える。現在、一部柱間装置等に改造が見られるが、基本的な構成部材は当初のものが良く残り、虹梁・斗栱・木鼻等に良くその特徴を示している。
羽賀寺・神宮寺両本堂の華麗さに対し、虚飾のないこの堂の簡素さは、戦国争乱期における大檀越の資力差を物語るものであろうか。
店舗情報
店舗名 | 深山飯盛寺 |
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住所 | 917-0044 小浜市飯盛145-1 |
電話番号 | 0770-52-6692 |
メールアドレス | info@wakasa-obama.jp |
ホームページ | https://obama-hanjyouji.com/ |
地図 |